よい土作りに欠かすことのできない石灰・堆肥・肥料などの資材。
本項では、それぞれどんな役割をもち、どんな種類があるのかを解説していきます。
石灰
土壌の酸度を調整するために使う「石灰」多くの野菜はpH6.0~6.5程度の弱酸性の土壌でよく育ちます。
酸性が強いと、野菜の根を傷め、成長を阻害します。
雨の多い日本の土壌は酸性に傾きがちで、アルカリ性である石灰を土に混ぜることで中和し、土壌を弱酸性に保ちます。
石灰の種類:消石灰
粉状のものと粒状のものがあり、アルカリ分は60~70%程度。石灰の種類:苦土石灰
光合成に重要な働きをするマグネシウム(苦土)が含まれている石灰で、初心者にオススメです。こちらも粉状のものと粒状のものがあります。
散布後は1~2週間おいて土となじませる
石灰分が土になじむには時間がかかります。散布は、できるかぎり種まきや植え付けの1~2週間前までには終わらせておきましょう。
堆肥
牛ふんやワラなどの有機物を発酵させたもの。土をふかふかにし、適度な通気性と水はけを保ちます。
肥料とは役割が違うのでご注意ください。
堆肥の種類:牛ふん堆肥
牛ふんとワラなどを発酵させた動物性の堆肥。効果が長く続くのが特徴です。
堆肥の種類:腐葉土
落ち葉などを腐熟させた植物性の堆肥。水分や肥料分をよく蓄えるのが特徴です。
堆肥の種類:バーク堆肥
樹皮を粉砕して発酵させた植物性の堆肥。土壌改良効果が長いのが特徴です。
肥料
肥料は、植物の成長に必要な窒素、リン酸、カリを含みます。窒素は「葉肥」として葉や茎の成長を、リン酸は「実肥」として花や身の成長を、カリは「根肥」として根の成長に不可欠です。
これらのバランスをとり、成長を促進するのが肥料です。
肥料の種類:化成肥料
化学的にブレンドされた肥料。窒素、リン酸、カリのバランスが同じものが扱いやすいでしょう。
肥料の種類:ぼかし肥
有機質肥料に土などを混ぜて発酵させたもの。肥料の種類:骨粉
家畜の骨が原料の有機質肥料。リン酸成分が主体で、ゆっくりと土に吸収されます。
肥料の種類:油かす
ナタネやダイズなどをしぼったかすが原料の有機質肥料。窒素が主体となっています。
肥料の種類:液体肥料
速効性があり、使い方も楽なのが液体肥料。ただ、肥料分が長く残らないため、元肥としては不向きです。
過剰使用に注意!
液体肥料や化学肥料は含有成分量が多く即効性が高い反面、まきすぎると根を傷めてしまう可能性があります。また、化学肥料は使いすぎると土がかたく締まり、根の成長を妨げてしまうので注意。
バランスを上手に取って保つことが成功の秘訣です。